沖縄・那覇市がん患者支援の新しい試み:スキンケアでQOL向上へ
株式会社ファンケルは、沖縄県那覇市の医療法人那覇西会・那覇西クリニックにおいて、がん患者のためのアピアランスケア支援を開始します。この取り組みは、がん化学療法を受ける乳がん患者50人を対象に、治療前のスキンケア指導を通じて皮膚障害の発生を減らし、その生活の質(QOL)の向上に寄与することを目的としています。
このプロジェクトは、2025年11月4日から開始される予定で、ファンケルの協力のもと、がん治療中の外見の変化やそのケア方法を包括的に紹介する総合情報WEBサイト「Nagomi time」を活用して行われます。アピアランスケアは、外見の変化が患者にもたらす苦痛を軽減するための、医学的かつ心理社会的な支援のことを意味します。外見の変化とは、脱毛や皮膚、爪の障害、むくみなど、治療に伴い多くの患者が経験するものです。
がん治療と外見の変化
近年、日本人の2人に1人ががんを患う時代に突入しました。その治療法は進化し、通院治療も整備され、多くの患者が安心して治療を受けられる状況にあります。しかし、化学療法や放射線療法に伴う外見の変化は、患者の心理的負担を増大させる要因の一つとなっています。治療による副作用がQOLに与える影響は無視できず、治療中にサポートを受けられる体制が必要とされています。
このたび、那覇西クリニックがアピアランスケア支援を整え、予防的スキンケア指導を行うことで、患者一人ひとりの生活の質が向上することを期待しています。具体的には、対象となる参加者は、まず予防的スキンケア指導を受け、その後化学療法に入る流れになります。
研究の概要と意義
研究タイトルは「がん化学療法における予防的スキンケア指導が皮膚障害と患者QOLに及ぼす影響評価」とされ、2026年までの長期間にわたって実施されます。この取り組みによって、得られたデータは今後のアピアランスケアの実践に活かされると考えられます。
研究期間中、参加者は二つのグループに分かれ、一方は予防的なスキンケアを受け、もう一方は通常のスキンケアを続けることになります。評価項目には皮膚障害の発生頻度、生活の質(DLQI指標)などが含まれ、定期的に評価されます。
今後の展望
ファンケルは、がん患者の外見やQOLを考慮した支援体制を強化し、アピアランスケアの重要性を引き続き訴えていく方針です。また、本研究を通じて、実際に効果があった場合は、このスキンケア指導を他の医療機関でも導入することを目指しています。患者の外見の変化に対する理解を深め、より良いケアを提供することが、今後の医療に求められています。
このプロジェクトを通じて、多くのがん患者が少しでも安心して治療に臨むことができる環境が整うことを期待しています。