株式会社ファミリーマートは、食品ロス削減のために新たに「涙目シール」を導入し、2025年3月から全国で展開すると発表しました。このシールは、消費期限が迫っているおむすびや弁当などの中食商品に使用されます。これまでの値下シールに代わり、感情に訴えるデザインが特徴です。「たすけてください」といったメッセージが添えられ、消食残や食品ロスの問題に対する意識を高める効果が期待されます。
この「涙目シール」の導入は、東海地方の一部店舗からスタートし、その後全国的に拡大する計画です。各店舗で使用されるシールは、値下げ金額に応じた異なるデザインで合計7種類が用意されています。消費者の皆さんがこのシールを目にすることで、食品ロス削減に対する関心が高まり、買い物の動機づけになることが期待されています。
また、消費期限の延長に関する施策も導入され、おむすびや弁当、寿司など、米飯全商品の消費期限が2時間延びることになりました。これにより、より多くの消費者に商品を提供できるようになり、食品ロス削減につながることを目指しています。なお、導入対象となる商品は70品目以上で、温度管理が必要なチルド品は含まれません。
ファミリーマートでは、2021年に実施した「ファミマのエコ割」と呼ばれるシステムを通じて、値下げシールを利用した販売促進を行っています。このシステムにより、消費期限が近い商品を扱う際に、より積極的に値下げを行い、食品ロスを削減する取り組みを展開しています。
実証実験の結果も好意的で、「涙目で思わず助けたくなる」との声が多数寄せられ、購入促進に寄与していることが報告されています。今後、全国展開を進めるにあたり、消費者からのフィードバックを受けて、デザインの改善にも努めていくとのことです。
このような取り組みの背後には、ファミリーマートの「ファミマecoビジョン2050」という長期目標があります。このビジョンでは、温室効果ガスの削減やプラスチック対策、食品ロス削減をテーマに掲げ、2030年までに50%、さらに2050年までに80%の削減を目指しているのです。環境への配慮と持続可能な社会に貢献するため、今後も新しいアプローチを積極的に採用していく方針です。
ファミリーマートの取り組みは、私たちの生活にどのような影響を与えるのでしょうか。新たな「涙目シール」が全国に広まり、食品ロス問題解決に向けた意識が高まることを願っています。多くの方々がこの取り組みに賛同し、食品ロス削減に貢献することができるよう期待したいです。より環境に優しい未来のために、私たちも一緒に行動していきましょう。