沖縄での新たな試み
先日、沖縄県那覇市にて、株式会社Liberawareと九電ドローンサービス株式会社の共同により、小型ドローン「IBIS2」を使用した雨水管の内部点検デモ飛行が実施されました。この取り組みは、那覇市上下水道局の協力のもと行われ、沖縄の上下水道の維持管理の効率化を目的としています。
デモ飛行の概要
IBIS2は、狭小空間や暗所での点検に特化した小型ドローンで、世界最小級のサイズを誇ります。今回のデモでは、約30名の参加者が、ドローンの飛行性能とその安全性を評価するために観察しました。特に、雨水管内の調査を安全に行うことが可能とされ、従来の方法に比べて大幅に効率化できる可能性が示されました。
デモ飛行においては、ドローンに搭載されたカメラが雨水管内部の映像を撮影し、その映像データが点検作業にどのように役立つかが検証されました。これにより、点検作業が人手を介さずに実施できるため、危険な作業環境を避けつつも、正確なデータ収集が可能となります。
操縦体験会の実施
デモの翌日には操縦体験会も行われ、参加者は自らIBIS2を操作する体験をしました。操作性に優れ、空中での安定性に感心する声もあり、参加者はその実用性に対する理解を深める貴重な機会となりました。ドローンの操作を通じて、参加者は技術の進化とその実用性を手に取って感じることができました。
3次元データの生成
IBIS2から取得した映像データを元に3Dモデルが構築され、地上部と地下部の情報を組み合わせたデジタル空間の可視化に成功しました。これにより、管路の状態を詳細に把握することが可能になり、維持管理業務の高度化が期待されています。デジタルツイン技術の導入により、設備の状態をリアルタイムでモニタリングできる体制が整いつつあります。
参加者の声
参加者の一人は、「ドローン技術が下水道施設の点検に対してどれだけ優れているかを確認できたことは大きな収穫です。この技術によって、今後の維持管理業務がどれほど効率的に行えるか、期待が高まります」と語っています。また、別の参加者は「IBIS2の操縦が簡単で、空中での安定性が魅力的でした。このような技術がどんどん社会に普及していくことを願っています」と感想を述べました。
今後の取り組み
QDSとLiberawareは、今後も現場からのフィードバックを基に、ドローン技術のさらなる発展を目指していく決意を新たにしています。点検作業の新しい手法や技術開発を進めることで、社会への貢献を強化し、地域社会の安全性向上に寄与するための活動を続けていくとのことです。
企業情報
- - 九電ドローンサービス株式会社: 2024年4月設立。全国的なサービス展開を目指しています。
- - 株式会社Liberaware: 狭小空間点検に特化したドローン開発を行い、インフラ点検・維持管理ソリューションを提供しています。
このような技術革新により、沖縄のインフラ点検に新しい時代が訪れることが期待されます。これからもドローン技術が地域社会に与える影響に注目していきたいと思います。