新刊『遺骨と祈り』
2025-05-14 15:33:26

安田菜津紀のフォトジャーナリズム新刊『遺骨と祈り』が語る人の尊厳と祈り

安田菜津紀の新刊『遺骨と祈り』が描く人の尊厳



フォトジャーナリストである安田菜津紀さんが、2025年5月22日に新刊『遺骨と祈り』をリリースします。この本は、福島、沖縄、そしてパレスチナとの繋がりを深く掘り下げ、そこに息づく人々の姿を見つめ直すものです。安田さんの活動の核の一部は、彼女自身が所属する認定NPO法人Dialogue for People(D4P)を通じたものです。

本書の内容概要


本書では、特に二人の人物の物語が中心に描かれています。一人は原発事故で娘を失った木村紀夫さん、もう一人は沖縄で遺骨収集を続ける具志堅隆松さんです。木村さんは、福島での事故により娘・汐凪さんの捜索が困難になっています。具志堅さんは、辺野古基地建設に抵抗し、沖縄で戦没者の遺骨を守るための活動を続けています。彼らの運命が交差する瞬間は、2022年1月に福島県大熊町で訪れ、具志堅さんが汐凪さんの大腿骨を発見した際に訪れました。この出会いは、単なる会話を超えて、二人が抱える痛みを共有する重要な場となったのです。

ところが、物語が進むにつれて、世界の他の場所でも新たな悲劇が発生します。特にガザ地区での虐殺のニュースが二人の心に深い影を落とし、彼らはその不条理と対峙することになります。この本は、民族浄化や人間の尊厳を無視する動きに対する抵抗のメッセージが込められています。

著者紹介


安田菜津紀さんは1987年神奈川県に生まれ、15年以上にわたり、社会的課題をテーマに取材を続けています。かつては「国境なき子どもたち」でレポーター活動を経験し、現在は主に東南アジアや中東などでの現地取材に取り組んでいます。特に震災後は、陸前高田市を中心に被災地の記録を行い、写真を通じてその瞬間を伝え続けています。彼女の他の著作には『国籍と遺書、兄への手紙ルーツを巡る旅の先に』などがあり、様々な媒体でその活動を広く発信しています。

本書の目次


本書の内容は以下の目次に沿って展開されています。
1. プロローグ
2. 第1章 2018年2月パレスチナ
3. 第2章 2019年2月福島
4. 第3章 2020年6月福島
5. 第4章 2021年4月沖縄
6. 第5章 2022年1月福島
7. 第6章 2022年4月沖縄
8. 第7章 2023年1月福島
9. 第8章 2023年10月東京
10. 第9章 2023年12月パレスチナ
11. 第10章 2024年2月福島
12. 第11章 2024年6月沖縄
13. 第12章 2024年8月東京
14. 第13章 2024年9月東京
15. 第14章 2024年11月福島
16. エピローグ

本書は、ただの記録ではなく、人々の思いと姿を映し出す力強い作品です。その中で私たちが予期しなかった出会いや痛み、そして希望を感じさせてくれることでしょう。どのようにして個々の経験が、私たちが住む世界に大きな影響を与えているのかを再考させられます。

購入情報と関連イベント


新刊『遺骨と祈り』は税込1,760円で、予約や購入はこちらから可能です。関連イベントも各地で随時予定されていますので、詳細はこちらをチェックしてください。

安田菜津紀の視点で描かれる『遺骨と祈り』は、私たちに人権や尊厳の重要性を再確認させる一冊です。ぜひ手に取って、そのメッセージに触れてみてください。


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