新刊紹介:言語と人生
2025-09-25 17:35:53

多様な言語が紡ぐ人生の物語 - 新たなオーラル・ヒストリーの登場

新たなオーラル・ヒストリーがもたらす深い洞察



2025年9月25日、株式会社くろしお出版から『複数の言語で生きて死ぬ人生物語編』がリリースされます。この作品は、著者の山本冴里氏によるインタビュー集であり、言語と人々の生き様が交錯する瞬間を捉えています。

前作の成功から受け継ぐテーマ


山本氏は、2022年に刊行された『複数の言語で生きて死ぬ』の成功を受けて、本作を編集しました。前作は多くの読者の心を掴み、各種問題集や大学入試でも引用されるなど、言語に興味を持つ人々にとっての重要な資料となったのです。

自然な語り口で描く人生の物語


本書は、複言語で生活をしてきた人々のリアルな声を自然な形でまとめています。各章では、様々な言語を背景に持つ人々の人生が語られ、それぞれの物語がどのように語彙を超えて響き合うのかを探ります。

目次に見る多様性


本書の目次からは、多様性に富んだストーリーが垣間見えます。例えば、朝鮮の男を愛した母親の物語や、アメリカのために戦った日系二世、さらにはサハリンの日本人やペルーから来た沖縄人など、さまざまな民族の視点が組み合わされています。このように、文化の交差点での個人の歴史が豊かに描かれています。

社会的背景とその意義


本書は単なる言語に関する書籍ではなく、社会的なメッセージも含まれています。特に、先日行われた参院選におけるヘイトスピーチの影響を受け、本書は「国民に回収されない生」を描くことを目指しています。この切実なテーマは、読者にとって深く心に残ることでしょう。

芸術的な視点を持つ推奨の声


ロシア文学者の亀山郁夫氏からの推薦もあり、本書が持つ文化的な意義が高く評価されています。彼の言葉を借りれば、「忘れられた境界域への旅が始まる」とのことです。これは、歴史やグローバルな視野を持ちながら、個人の物語がこの本によってどのように光を当てられるのかを象徴しています。

終わりに


『複数の言語で生きて死ぬ人生物語編』は、言語、文化、多様性というテーマの交差点で、多くの読者に新たな気づきをもたらすことでしょう。言語を通じて交わる様々な人々の物語を楽しみながら、新たな視点を得られる一冊です。2025年9月25日の発売をぜひお楽しみに!


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