若き起業家の挑戦 - 実証実験開始へ
20歳の大学生、寺田安来さんが代表を務める教育スタートアップ株式会社irodoriが注目を浴びています。2026年4月実施予定の公営塾モデルの実証実験に向けて、1,000万円を資金調達しました。このプロジェクトは特に、都市部と地方の教育格差を解消するために設計されています。
公営塾モデルの展望
irodoriが提唱する「公営塾モデル」は、自治体と連携し、無償でオンライン1対1の個別指導を提供する新しい形の学習支援です。これにより、中山間部や離島の子どもたちにも質の高い教育機会が提供されます。特に、大学生講師が担当する「NextStep」というプログラムは、個別最適な学びを実現します。
資金調達の背景
株式会社irodoriは、2025年に法人化され、福泉株式会社からのシードラウンドで1,000万円を調達しました。この資金は主に2026年の公営塾モデルの実施費用に充てられます。福泉株式会社の強固なネットワークを活用し、地方自治体との連携を深めることが可能となります。
また、今回のプロジェクトは、学徒や保護者との協力を背景に、持続可能な教育支援モデルを構築していくものです。2027年度からの本格導入を視野に入れ、5年計画での展開が期待されています。
1対1指導へのこだわり
irodoriが特に1対1の個別指導にこだわる理由は明確です。それは、学習者一人ひとりの背景やニーズに応じた支援が必要だからです。このスタイルでは、学ぶ内容、進路や生活面での相談ができる環境を提供することができます。これにより、個々の学習意欲が高まり、学習成果も向上すると考えられています。
実際に、既存の無償支援のある地域では、参加した学生が大学生によるオンライン指導を選ぶケースが増えており、これは学びの質と充実感を証明するデータといえます。
今後の展望と課題
2026年4月からは全国10自治体での公営塾モデルの実証実験が開始される予定です。この実験では、学力向上や学習意欲、出席率など、複数の指標を通じて効果を検証します。自治体ごとの教育課題に柔軟に対応し、異なるニーズに合った支援を考慮したプログラム設計が行われます。
現在までに21の自治体との議論が進められており、実験運営のシミュレーションも予定されています。この結果をもとに、2027年度からの本格導入を目指します。
まとめ
株式会社irodoriの取り組みは、地域の教育改革を促進する強力な動きです。若き起業家が描く未来の学びの姿は、このプロジェクトによって形づくられ、教育の質を向上させる一翼を担うことでしょう。今後も多くの自治体と協力し、子どもたちに平等な教育の機会を届ける姿勢が求められます。地域をもう一度元気にするために、教育の力を信じて。