学生の企画したCMがZ世代女性の購買意欲を引き出す

株式会社ゲート・ワンと産業能率大学の新たな取り組み

東京都港区に本社を構える株式会社ゲート・ワンは、2025年に産業能率大学経営学部の小々馬敦ゼミとの産学連携プロジェクトを立ち上げました。その目玉であるのが、学生たちが制作した15秒のCM、「ファミマルポテトチップス絶品うすしお味」です。このCMは、特にZ世代、特に10代の女性の間で注目を集め、実際の売上向上にもつながったことが、このプロジェクトの成功を証明する結果となりました。

Z世代女性の購買意欲を後押し

はじめに、放映されるや否や、学生たちの考案したCMがZ世代の購買行動にどのような影響を与えたのかを見ていきましょう。データ分析によると、特に女性10代のトライアル購入率は過去の同カテゴリー平均値を156.5％も上回るなど、ただの広告以上の効果を発揮したことがうかがえます。このことから、学生たちが考えたマーケティング戦略は、Z世代の価値観や消費行動にマッチしたことが大きな要因であると言えるでしょう。

若者目線を活かしたCMの秘訣

CMの内容には、Z世代に特有の言葉やトレンドを取り入れた工夫がありました。例えば、「気分爆上げ」という若者言葉や、視聴者が共感しやすいメッセージが盛り込まれていたのです。放映後のアンケート結果では、CMによって「美味しさが伝わった」や「ASMRのようで食欲をそそる」といったポジティブな反応が多く寄せられました。これは、学生たちが実際にZ世代に対する調査を行い、彼らの声を反映させた結果、より共感を得ることができたのだと考えられます。

検証とデータの意義

本プロジェクトでは、さまざまなデータを元に、広告の効果をしっかりと検証しています。FamilyMartVisionでの放映は2025年6月24日から7月7日までの間、東京都や関東圏の2980店舗にて行われ、具体的な購買データを基に広告の効果が測定されました。さらに、調査結果として、同プロジェクトを通じて得られた知見が、今後のマーケティング活動にも生かされていく予定です。

Z世代への継続的なアプローチ

株式会社ゲート・ワンは、今後もZ世代に向けたマーケティング手法について研究を進めていくとのことです。若者世代の消費行動分析を実施し、この結果を次のプロジェクトやキャンペーンに繋げていくことは、企業にとって非常に価値のある取り組みです。新しい世代とのコミュニケーションを円滑にするためにも、このような産学連携のプロジェクトは非常に重要であると、今回の事例からも明らかです。