沖縄の国頭村で地域活性化を目指すITプロジェクト始動

沖縄の国頭村が新たな地域活性化の舞台に

沖縄本島の北部、国頭村は美しい自然と独自の文化に恵まれた地域です。この国頭村が、地域活性化を目指す新しい取り組みを始めました。2025年10月28日、株式会社LULL（東京・渋谷区）と国頭村（村長：知花靖）は「地域活性化起業人制度」に基づく協定を結び、IT人材を派遣して地域振興を進めることが決定しました。

地域発展に向けた協力体制

本協定に基づくプロジェクトでは、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科（KMD）との連携を通じて、東部周遊拠点施設「道の駅やんばるパイナップルの丘安波」を中心にした地域活性化に取り組みます。このプロジェクトは、観光、産業、IT人材の育成を一体的に進めることで、国頭村の持つ資源を最大限に活用することを目的としています。

シームレスな観光体験の提供

具体的な内容としては、国頭村周辺には「美ら海水族館」や自然と冒険がテーマの「ジャングリア」など、多くの観光施設があります。LULLとオークツ株式会社が中心となり、これらの観光スポットを結ぶ新しい観光ルートを構築し、訪れる人々に「スローバカンス」という新たな体験を提供します。このスローバカンスは、自然を満喫しながら、ゆったりとした時の流れに身を委ねる旅のスタイルを提案します。

関係者の思いと協定の背景

国頭村はやんばる地域の世界自然遺産登録を機に地域資源を生かした持続可能な開発を目指しています。オークツ株式会社は、産学官の連携を進めることでこれをサポートしてきました。一方、LULLは、若手IT人材の育成を重視し地域課題に挑むという理念を持っています。三者の思いが共鳴し、「地域の未来をともに創る」というビジョンのもとに協定が成立しました。

プロジェクトの内容

このプロジェクトにおける具体的な業務内容は以下の通りです：

- 地域活性化の企画・運営
- 体験型コンテンツの企画とオンラインでのプロモーション
- 地元事業者や行政との連携による地域ブランディングの推進

これにより、国頭村が持つ自然環境や文化の価値を最大限発信し、持続可能な地域の発展に寄与することが期待されています。

地元と連携しながらの取り組み

LULLの栗嶋太一氏は「国頭村の豊かな自然を生かし、新しい観光の流れを作りたい」と意気込みを見せています。「道の駅やんばるパイナップルの丘安波」を拠点に地域の魅力を発信し、地域住民と協力しながらプロジェクトを推進していく意向を示しました。

国頭村とは

国頭村は、村の面積の約84％が自然に恵まれ、希少な動植物が生息しています。平成28年にはやんばる国立公園に指定され、令和3年には世界自然遺産にも登録されています。国頭村の魅力を体験することは、訪れる観光客にとって非常に価値のあることです。これからのプロジェクトの進行に注目が集まります。

沖縄の自然を楽しみながら、地域の発展に貢献できる新しい形の観光体験が広がることを期待しています。