琉球舞踊の赤嶺姉妹が届ける特別公演
2025年6月にニューヨークのカーネギーホールで素晴らしい成功を収めた琉球舞踊家の赤嶺姉妹が、今度は東京・港区の増上寺で特別公演を行います。この公演は「志舞 – shimai – 400年を紡ぐ舞〜増上寺に響く琉球の祈り〜」をテーマに掲げ、琉球文化の深い歴史と、千年の伝統を静かに受け継ぐ姿を多くの人々に届けます。
増上寺の舞台で感じる琉球の歴史
増上寺の三大蔵はユネスコ「世界の記憶」に登録されており、400年の時を越えた琉球舞踊が行われるのにふさわしい場所です。琉球文化は、かつての琉球国が封じ込めていた美しさだけではなく、外交と平和のための知恵としても機能していました。1609年の薩摩藩の侵攻以降、琉球は独自の外交を続け、その中で琉球舞踊は重要な役割を果たしてきました。徳川家康もその美しさと文化の深さに感服し、国賓として遇したとされています。
赤嶺姉妹の舞は、江戸時代の琉球使節団がこの地を訪れたことを想起させます。400年前、琉球の使節は江戸へとやってきて、琉球の舞踊を披露しました。この歴史的なつながりを踏まえ、赤嶺姉妹は増上寺で再びその舞を披露するという、一種の文化交流の舞台を設けています。
平和の心を舞で表現する
今年2023年は、東京大空襲から80年が経過する年でもあります。私たちが「平和とは何か」を考えるこの時期に、赤嶺姉妹が織りなす琉球舞踊には、戦争の影響から自己を問い直す意義が込められていると言えます。琉球舞踊は、争いを鎮め、他者を大切にし、共に生きることを求める心の表れです。
この公演は単なる過去の表現ではなく、現代を生きる私たちの文化として、平和の心を未来へと紡いでいくことを目的としています。赤嶺姉妹はこの舞を通じて、時代を越えた文化の再生を目指しているのです。
首里城再建への思いを込めて
琉球舞踊の源となる首里城は、琉球文化の精神そのものでした。2019年の火災により首里城は失われ、その意義が改めて問われています。赤嶺姉妹は、この増上寺の舞台に立つことで、首里城の再建を願い、文化を未来へと受け継ぐ決意を新たにしています。今回の公演は、結果として歴史や文化についての重要性を再認識させるものとなるでしょう。
赤嶺姉妹の背景と活躍
沖縄県那覇市出身の赤嶺姉妹、姉の奈津子と妹の真希は、幼少期から八曄流にて舞踊を学び、その才能を高く評価されています。多くの公演を重ね、国内外で活躍する彼女たちの舞は、ただの表現に留まらず、琉球文化を正しく伝える使命も背負っています。
赤嶺姉妹が育んできた技術と、舞を通じて表現する琉球の心は、まさに私たちが今求めるものです。コンテンポラリーでありながらも伝統をしっかりと引き継いでいく彼女たちの姿勢は、多くの観客に感動を与えることでしょう。
公演詳細
公演名:志舞 – shimai – 400年を紡ぐ舞〜増上寺に響く琉球の祈り〜
日時:2025年11月23日(日・祝)開場 17:30/開演 18:00
会場:増上寺 大殿
出演:赤嶺姉妹、ゲスト:賈鵬芳、地謡など
チケット:S席 12,000円、A席 8,000円
クラウドファンディング
赤嶺姉妹は公演の実現に向けて、クラウドファンディングを行っています。支援者には特別なリターンが用意されていますので、ぜひご参加ください。
公式ページや詳細情報は、
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