讃岐うどんの未来を形作る包括連携協定
2025年10月14日、讃岐うどんチェーンの「はなまるうどん」を展開する株式会社はなまると、高松市が包括連携協定を締結した。これは、讃岐うどん文化の発信や地域貢献を目的としており、互いの力を合わせる新たな試みだ。
創業の地で結ぶ新たな絆
はなまるは2000年に高松で創業し、高松市の特産品である讃岐うどんの魅力を全国に発信してきた。2025年に創業25周年を迎えるにあたり、本社を高松に再移転し、「おいでまい!さぬきプロジェクト」を始動。これは地域貢献を深めるための重要な一歩であり、高松市もそれに呼応して魅力的なまちづくりを進めている。
市長の大西秀人氏は、この協定を通じて地域活性化の可能性を強く信じていると述べ、相互の連携が市民サービスの向上にも寄与することを期待している。
協定内容と具体的な取り組み
この包括連携協定には、以下のような具体的な施策が盛り込まれている。まず、市の魅力を発信するため、はなまるの店舗網を活用したPR活動が行われる。高松市のシティプロモーションイベントでは、無料うどん券を配布し、さらに高松市の新ロゴを使用したポスターやグッズを展開し、地域の認知度向上を図る。
加えて、子育て支援として、市内の児童養護施設に入所している子どもたちに外食体験のための専用食事チケットを提供することで、「食」を通じた支援を行う。また、給食のない期間中には、支援を必要とする子供たちに無償で食事を提供し、食の不安を解消する取り組みも行われる。
教育面では、はなまるの社員が市内の学校でうどんに関する食育授業を行ったり、職業体験を通じて子どもたちに直接うどん文化を伝えたりする機会が設けられる。さらに、製造過程で発生する廃棄うどんを有効活用し、高松市のバイオマス発電に寄与する施策も進められる。
讃岐うどんの未来を担うプロジェクト
「おいでまい!さぬきプロジェクト」では、讃岐うどんの魅力を全国に知らしめるとともに、地元の生産者とともに県産品を活用した商品開発にも注力している。はなまるうどんは地域に根ざした企業として、讃岐うどんの伝承と創新を図りながら、さらなる成長を目指す。高松市は、地域の特産品を生かしながら全国的な認知度を高めることに取り組んでいる。
この協定は、地域の活性化や市民サービスの向上に向けた強力な一歩となる。はなまるうどんが掲げる「すべては、讃岐うどんとともに。」という理念は、地域と共に歩むことによって更なる実を結ぶことでしょう。今後の展望が楽しみです。