沖縄の新たなスイーツシーンを開く「KOHAKUIMO」事業承継の背景と展望

沖縄県那覇市で人気の「熟成蜜芋スイーツ専門店KOHAKUIMO」が、新たに株式会社くしまアオイファームに事業承継されることが決まりました。この事業承継は、地域に新しい価値を創出し、農業の持続的な発展を目指す一大プロジェクトです。

事業承継の目的とは？

株式会社くしまアオイファームは、宮崎大学との共同研究を通じて、新品種の開発や機能性研究に力を入れています。これまでの研究成果を市場に反映させるために、KOHAKUIMO事業を承継することで、消費者のニーズに応じた商品開発を加速させることが狙いです。

事業承継にあたり、池田誠会長は「生産者が自らの手でブランドを構築することが重要だ」と語っています。「KOHAKUIMO」の特徴である手作りスイーツの質を保ちながら、新たな商品ラインの展開を図る考えです。このアプローチにより、沖縄のサツマイモ産業をさらなる高みへと押し上げることが期待されています。

背景と沖縄の農業の現状

近年、異常気象やサツマイモ基腐病の影響で、国内の生産現場は厳しい状況に直面しています。特に南九州では原料価格が高騰し、安定的な供給が困難になっています。この状況を受けて、前オーナーより相談を受けた株式会社くしまアオイファームは、事業承継を決意しました。

承継後は、グループ会社の株式会社おきなわアオイファームを活用し、沖縄ならではの紅芋を中心とした商品開発や観光・輸出プロジェクトを進めていく方針です。これにより、沖縄からアジア圏への輸出ルートを確立し、地域資源の有効利用を図るとともに、より多くの人々に沖縄産のスイーツを楽しんでもらうことを目指します。

代表者の思い

池田誠会長は「起業当初から、100%手作りのスイーツ店を持つことが私の夢でした。今回の事業承継を通じて、その夢が実現しました」とコメントしています。彼はKOHAKUIMOのブランドを大切にし、サツマイモ生産者が作り出す“本物のサツマイモスイーツ”を広めることに情熱を注いでいます。

今後の展望

KOHAKUIMOは、今後も沖縄のサツマイモ産業に新しい価値を提供していく予定です。具体的には、紅芋とのコラボレーションによる新商品の開発や、地域の特性を活かした観光プロジェクトを推進し、グローバルな市場を視野に入れた展開を行うつもりです。

沖縄のスイーツの新しい形、「KOHAKUIMO」がどのように進化していくのか、ぜひ注目していきたいと思います。