沖縄の名門「ステーキハウス88」がIT導入で業務効率化を実現

沖縄の老舗飲食企業、株式会社沖縄テクノクリエイトは、その運営する「ステーキハウス88」を始めとする26店舗を展開し、観光業の厳しい状況を乗り越えようと奮闘しています。沖縄テクノクリエイトは、1955年に設立されて以来、長い歴史を持つ企業で、地元ならではの美味しい食事を提供してきました。この企業が最近、業務効率化を目指して導入したのが「BtoBプラットフォーム受発注」です。このシステムを導入することで、仕入コストの削減や原価率の改善を果たし、さらには従業員の業務負担の軽減にも成功しています。

課題への挑戦

沖縄テクノクリエイトは、コロナ禍の影響で観光客数が急減し、厳しい経営環境に直面しました。この状況を打開するために、同社は地元の住民向けに焼肉やしゃぶしゃぶの店舗を増やし、店舗数を13から26に倍増させました。しかし、この急成長に伴い、仕入や棚卸の管理においてミスが頻発するようになり、特に月末の棚卸に際して多額の差異が生じることが頭の痛い問題でした。

仕入や在庫管理は各店舗に任せられ、紙の伝票を使用しているため、統一的な管理ができていませんでした。また、FAXでの発注業務や手作業による請求書照合も多大な労力を強いており、業務の非効率が顕著でした。

導入の決断

そのため、株式会社インフォマートが提供する「BtoBプラットフォーム受発注」の導入が決まりました。このシステムは、飲食業界で広く導入されており、取引先との連携がスムーズに行えることが大きな魅力でした。2019年2月には導入が完了し、取引先への説明会も行い、双方での理解を深めました。結果的には、ほとんどの取引先がこのシステムに賛同し、導入が加速しました。

具体的な効果

このBtoBプラットフォームの導入により、沖縄テクノクリエイトは次のような具体的な効果をもたらしました。

1. 仕入コストの削減: 年間500万円以上を削減し、原価率も40%から35%へと改善されました。全店での仕入品統一が実現し、業務の見える化が進みました。

2. 業務の効率化: セントラルキッチンや各店舗間の発注システムが確立され、人的ミスが減少しました。特に、70代のベテランスタッフもスマートフォンを使いこなし、迅速な発注が行えるようになりました。

3. 経理業務の軽減: 仕入情報がCSVデータで連携されるようになったため、会計ソフトへの入力作業が簡素化され、納品書や請求書の照合が迅速に行えるようになりました。

今後の展望

沖縄テクノクリエイトは、今後も食材の見直しを行い、さらなる原価率の改善を目指しています。また、IT化により業務負担が軽減され、スタッフの職場環境も改善されることで、従業員満足度の向上が企業成長のカギとなるでしょう。IT化を通じてもたらされた業務改善の効果を今後も続けていく重要性を、同社は強く認識しています。

「BtoBプラットフォーム受発注」の導入は、沖縄テクノクリエイトにとって、業務を効率化し、コストを削減した成功事例となりました。今後も、同社の取り組みから目が離せません。