沖縄美ら海水族館が遂に成し遂げたホシカイワリの繁殖
沖縄県本部町に位置する沖縄美ら海水族館は、驚くべき成果を発表しました。なんと、世界初となるホシカイワリの繁殖に成功し、稚魚の展示が始まりました。ホシカイワリは、全長70cmに成長するアジの仲間で、特に美しい姿が魅力の魚です。
ホシカイワリとの出会い
ホシカイワリは、琉球列島からインド洋・西太平洋に分布し、主に岩礁やサンゴ礁に生息しています。その美しい姿とおいしい肉質から、食用魚としても人気があります。しかし、繁殖については従来の方法では難しかったため、今回の成功は多くの専門家から注目されています。
繁殖への取り組み
美ら海水族館では、産卵期に成魚から受精卵を採取し、育成用水槽で孵化・飼育に挑戦しました。繁殖過程では、初期餌料の選定やタイミングに工夫を凝らし、特にカイアシ類(コペポーダ)を使用することで、稚魚の成長を促すことに成功しました。このプロセスを経て、稚魚はすでに約5cmに成長し、今後の育成が期待されています。
展示が始まりました
現在、ホシカイワリの稚魚は「サンゴ礁への旅」という個別水槽で展示されています。展示されている稚魚たちはまだ成魚のような星模様は見られませんが、丸みを帯びた体と成長過程が観察できる貴重な機会です。生物の状況により展示が終了する場合がありますので、訪問の際はお早めに。
美ら海水族館の使命
沖縄美ら海水族館は、持続可能な観光と地域振興を進める拠点施設として、沖縄の生物多様性の保護と教育を重要な役割として担っています。希少な生物の保全や繁殖研究を進め、得られた知識が地域の環境保護に役立つよう努めています。「ちゅら」という名前には沖縄の文化に根ざした「美しい」という意味が込められており、その理念を継承し続けることが館の使命です。
海洋博公園と共に未来をつくる
美ら海水族館は、国営沖縄記念公園内にあり、他にも熱帯ドリームセンターや海洋文化館など多様な施設が存在します。この公園は「太陽と花と海」をテーマに、沖縄の自然や文化を体感できる場所として、多くの人々を惹きつけています。今後も沖縄美ら海水族館は、 marine lifeの愛好者や研究者にとって、一つの重要な拠点となるでしょう。
大きなニュースを生んだ沖縄美ら海水族館の挑戦。今後の取り組みにも注目が集まります。