大阪・関西万博と「里海珊瑚プロジェクト」がつなぐ未来
2025年9月15日から全国で注目を集める「大阪・関西万博」で、沖縄のサンクスラボ株式会社が展開する「里海珊瑚プロジェクト」が参加します。このプロジェクトは、障がい者雇用を通じて海の環境保全を実現することを目指しています。万博会場である『BLUE OCEAN DOME(ZERI JAPAN)』では、海洋生態系の保護や持続可能な利用に関する情報を、多くの方々に伝える機会を提供します。
このプロジェクトは、環境保護の重要性を強調するとともに、障がいのある方々の活躍を後押しする取り組みでもあります。具体的には、生態系を支えるサンゴの重要性や、その現状を理解するためのパネル展示が行われる予定です。また、生きたサンゴを展示した水槽も設けられ、来場者は実際にサンゴの様子を観察することができます。さらに、白化現象を経験したサンゴに触れることができるコンテンツも用意されています。
プロジェクトの背景
「里海珊瑚プロジェクト」は、2025年4月に発足しました。背景には、2026年から障がい者の法定雇用率が引き上げられることや、海洋保全に対する国際的な関心の高まりがあります。特に、サンゴ礁は海洋生物の約25%が生息する重要な生態系ですが、最近の調査によると日本国内のサンゴ礁の84%が白化していることがわかっています。環境省もこの状況を受けて、サンゴ礁の保全を進めるための行動計画を推進しています。
このような厳しい現状を変えるため、里海珊瑚プロジェクトは、障がいのある方々が水槽の環境をデジタル技術で管理し、サンゴを育て、それを沖縄の海に植え付けるという形で、海環境の保護に取り組んでいます。
催事内容と展示概要
催事は、2025年9月15日から10月12日まで行われ、会場内のブースではサンゴに関するパネルの展示や生きたサンゴの水槽が設けられます。また、来場者が直接触れることのできる白化サンゴコーナーも設置予定です。これにより、参加者は実際のサンゴの現状を目の当たりにし、理解を深められるチャンスとなります。
里海珊瑚プロジェクトの理念
このプロジェクトでは、サンゴの陸上養殖を通じて、技術を習得した障がいのある方々が積極的に参加しています。デジタル技術を駆使した「水槽DX」により、水質や温度を細かく管理し、安定したサンゴ育成を実現しています。そして、育成されたサンゴは、沖縄の海に戻されるというサスティナブルな取り組みが続けられています。
このプロジェクトが進むことで、障がいのある方々が生活水準の向上につながるスキルを身につけるだけでなく、社会的にも自立した環境が整っていくことが期待されています。
まとめ
「里海珊瑚プロジェクト」は、環境保全と障がい者雇用の双方を実現する新しいモデルとして注目されています。大阪・関西万博での催事参加を通じて、より多くの人たちにこの取り組みの重要性や必要性を認識してもらうことを目的としています。環境保護は未来のために不可欠な課題です。この機会にぜひ「里海珊瑚プロジェクト」を知り、共に未来を考えていきましょう。