組織進化の新たな一歩
大阪に本社を構える株式会社コンピュータ技研は、これまでの伝統的な組織運営から一歩進んだ新しい取り組み「逆1on1」を今年の夏から始めました。この施策は、若手社員が中堅や古参社員の考えや経験を引き出すという、今までにない形の対話の場を提供するものです。これにより、社員間のコミュニケーションを促進し、組織全体の対話力を向上させることを目的としています。
「逆1on1」導入の背景
同社では、2019年から実施しているオーナーシップ制度をもとに、より一層のキャリア形成をサポートしてきました。この制度は、社員自身が価値を感じる貢献度を申告し、それに見合った給与を会社と対話することで決定していくというものですが、組織内の分析からいくつかの課題が浮かび上がってきました。
特に、豊富な経験を持つ中堅や古参社員が自己の考えを表現する機会が少ないことや、世代間のコミュニケーションが薄れていることが顕在化しています。 また、若手社員は将来的にリーダーとして求められるスキルを身につける必要があり、そのための傾聴力や質問力が重要です。このような背景から、「逆1on1」の導入が決定されました。
実施内容と目的
「逆1on1」は以下の 3つの目的を達成することを目指しています:
1.
心理的安全性の向上 - 中堅や古参社員が自己開示を行い、内面の考えを積極的に発信する環境を整えます。
2.
世代間の理解促進 - 古参・中堅社員と若手社員の対話を活性化し、相互理解を深めることで、組織全体の価値観を共有します。
3.
若手社員の成長 - 対話を通じて傾聴力や質問力を向上させ、次世代のリーダーを育成します。
施策は1回30分の短時間セッションで行い、部署を越えたペアリングが行われます。これにより、心理的安全性を重視しつつ、対話の場を設けることが可能になりました。
期待される効果
この新たな取り組みにより、組織全体に以下のような効果が期待されています。
- - 組織の安全性の向上 - 中堅・古参社員が自己開示を行うことで、安心感が生まれ、心理的安全性が向上します。
- - 価値観の相互理解の深化 - これにより、世代を越えた理解が進み、組織の文化がより多様性を尊重する形に進化します。
- - 自己開示力の強化 - 中堅・古参社員は自分の考えや経験をシェアし、若手社員はこの経験を通じて多様な価値観を理解します。
オーナーシップ制度との連携
「逆1on1」は、オーナーシップ制度との相乗効果を生むことで、社員が自己を語る力を育む役割も果たします。この施策を通じて、自己理解を深めることで、社員はより良い自己評価と成長目標の設定が可能になり、結果的に自身のキャリア形成を効果的に行うことができるようになります。
会社概要
株式会社コンピュータ技研は、大阪をはじめ、横浜、佐賀、沖縄・石垣島、静岡県伊東にオフィスを持つIT企業です。ソフトウェア開発、インフラ環境構築などを手掛け、また、地域とのつながりを重視し書店や図書館、レンタカーの運営も行っています。今後もこの新しいアプローチを基に、企業文化を進化させ、より充実した組織作りを目指していきます。