シングルマザーを支える新しい取り組み
沖縄県でシングルマザーの自立支援に向けて、一般社団法人グラミン日本と株式会社クレアが手を組みました。この取り組みでは、登録販売者資格取得講座の受講を、マイクロファイナンスによって支援しています。これにより、経済的に不安定な状況にあるシングルマザーが、安定した就業機会を得られることを目指しています。
背景
現在、沖縄県は全国的に見てもひとり親世帯の所得水準が低く、特に母子世帯の平均年収は155万円とされています。国税庁のデータによると、日本全体の給与所得者の平均年収は460万円なので、格差は依然として大きいのが実情です。こうした中、登録販売者資格は医薬品販売に関わる重要な資格です。ドラッグストアでの勤務や自主開業も可能で、安定した収入を得るためのキャリアパスとして注目されています。
連携の概要
本プログラムで提供されるのは、厚生労働省が認定する『特定一般教育訓練給付制度』対象の登録販売者資格取得講座です。受講期間は8ヶ月からなり、受講料は99,000円(税込)ですが、希望者はグラミン日本のマイクロファイナンスを通じて無担保の少額融資を受けることで、分割返済が可能となっています。
資格の特徴
- - 医薬品販売や開業ができる公的資格
- - 中卒からでも受験が可能
- - 更新が不要で生涯活かせる資格
講座の特徴
- - 厚生労働省の認定講座として実績豊富
- - 薬学部卒や実務経験豊富な講師による実践的な指導
地域に根ざした実績
クレア社の講座は地域特性に合致しており、既に多くのシングルマザーが受講を受けています。子育てと両立させながら、安定した生活基盤を築くことを目指しています。実際、沖縄県母子寡婦連合会での募集では定員10名に対し、30名が応募し、資格を活用した仕事への関心が高まったことが示されています。
次のステップ
コロナ禍以降、健康意識の高まりからドラッグストアの重要性が増しています。そのため、登録販売者の需要も上昇しており、特に地方では多くの就職のチャンスがあります。登録販売者資格を持てば、多くの職場で即戦力として評価され、安定した雇用が期待できます。
当事者の声
クレアの代表取締役、松田さやか氏は「登録販売者資格の取得は地域の健康を守ることにつながるだけでなく、女性のキャリア形成にも貢献します。新たな挑戦をする方々への支援ができることを嬉しく思います」と述べています。また、一般社団法人グラミン日本の理事長、百野公裕氏は「マイクロファイナンスを通じてシングルマザーを支え、彼女たちが自らの力で新たな未来を切り開いてほしい」と強調しています。
今後の展望
このプログラムは来年1月から開講予定で、オンライン説明会を開催する計画もあります。また、資格取得後の就業支援にも着手し、地域に密着した『働く・暮らす・支え合う』仕組みの構築を図ります。
会社概要
株式会社クレア
所在地: 沖縄県浦添市内間1-14-22
代表取締役: 松田さやか
事業内容: 登録販売者資格取得講座の運営、キャリア支援事業
一般社団法人グラミン日本
所在地: 東京都中央区日本橋室町
設立: 2018年9月13日
理事長: 百野公裕
公式サイト:
グラミン日本公式
このように、シングルマザーを支援する新たな挑戦が始まっています。地域の未来を支える人材を育成し、経済的自立を促進する取り組みの進展から目が離せません。