あきんどスシローが受けた感謝状とその背景
2025年4月4日、株式会社あきんどスシロー(以下、スシロー)は富山県朝日町から企業版ふるさと納税に関する感謝状を受領しました。この寄付は、同社が富山県朝日町に水産業の発展を促すために行ったもので、地域の活性化に貢献することを目的としています。
寄付の目的と背景
スシローを運営する株式会社FOOD & LIFE COMPANIES(略称:F&LC)は「変えよう、毎日の美味しさを。広めよう、世界に喜びを。」というビジョンを掲げており、市場の状況に応じた持続可能な経営を進めています。近年、海洋水産資源が減少する中、同社は水産物の持続可能な調達方法を模索しています。
特に、適正な天然魚の利用を進めるとともに、計画的な水産物の調達を実現するために、養殖事業者との連携を強化しています。この一環として、2024年7月にウニの養殖を手掛けるウニノミクス社と資本業務提携を結びました。これにより、富山県朝日町がウニノミクス社の新たな養殖場建設の地となることになり、寄付が実施されたのです。
寄付による地域貢献
富山県朝日町への寄付は、地域の水産業の発展に貢献することを目指しています。朝日町は、豊かな自然環境に恵まれた地域であり、持続可能な水産業の推進には理想的な場所です。この寄付により、同町の活性化が期待され、未来の水産業を支える基盤が築かれるでしょう。
さらに、その寄付の結果、スシローは継続的に自社のブランドで使用する水産物の調達において、地域と密接に関連した関係を築くことができるのです。
ウニノミクス社との提携について
ウニノミクス社との提携は、国産畜養ウニの安定供給と海洋資源保全を目的としています。同社は2024年12月に、スシロー向けの供給を前提としたウニの養殖場を富山県朝日町に建設する計画を発表。2026年からはこの養殖場で生産されたウニがスシローを含めたF&LCのブランドに供給される見込みです。この協力により、スシローは新鮮で高品質なウニをお客様に届けることが可能になります。
大阪・関西万博での新たな挑戦
2025年4月に開催される大阪・関西万博では、スシローの未来型万博店がオープンし、そこでウニノミクス社のウニを初めて商品として販売します。これにより、会場を訪れる多くの人々に国産の新鮮なウニを知ってもらう機会が広がることとなります。
ウニノミクス社の取り組み
ウニノミクスグループは、脱藻状況を受けた地域のウニを買い取り、独自の陸上養殖技術を用いて2か月ほどで商品の出荷を可能にしています。これにより、藻場の回復や海洋生態系の保全、さらには地域経済の活性化を目指しています。
国内では大分県や山口県に加え、富山県でも新たな拠点が設立される予定です。また、海外でもカナダやアメリカなどでの事業展開が進んでいます。こうした取り組みは、持続可能な発展に向けた具体的なモデルとして、国内外から注目されています。
まとめ
スシローによる富山県朝日町への寄付は、地域の未来を担う持続可能な水産業を育むための重要な一歩です。ウニノミクス社との協力を通じて、これからも地域の発展とともに美味しい食を提供し続けることを期待したいと思います。