2025年濱口梧陵国際賞受賞者決定、日本とイタリアからの希望
濱口梧陵国際賞 2025年受賞者が決定
2025年に授与される「濱口梧陵国際賞(国土交通大臣賞)」の受賞者が発表されました。この賞は、津波および高潮に関する防災・減災において顕著な功績を上げた個人や団体に授与されるものです。今年度の受賞者は、日本の三村信男博士と、イタリアのステファノ・ティンティ博士の2名です。
濱口梧陵国際賞とは?
濱口梧陵国際賞は、東日本大震災の教訓として2011年に制定された「津波防災の日」に由来しています。その後、国連によって2015年に「世界津波の日」として認定されたことを受け、津波防災や沿岸防災技術の啓発活動を推進するために、2016年に創設されました。今回の受賞者は、長年にわたり防災活動に貢献する研究や実践を行った結果、この賞に選ばれました。
受賞者の紹介
三村信男博士(茨城大学名誉教授)
三村博士は、津波防災に関する多くの研究を行い、特に日本の沿岸地域における防災技術の向上に寄与しています。彼の研究成果は、地域の防災力を高めるための重要な基盤となっています。
ステファノ・ティンティ博士(イタリア・ボローニャ大学)
イタリアのボローニャ大学に母校招聘教授として勤務するティンティ博士は、世界的に知られる津波および海洋リスクの専門家です。彼の研究は、国際的な防災政策の形成に貢献しています。
授賞式と記念講演会の開催
授賞式は2023年11月11日(火)に東京都千代田区の海運クラブで行われ、16時00分から授賞が開始されます。その後、17時00分からは記念講演会が開催される予定です。このイベントでは、2025年濱口梧陵国際作文コンテストの入賞作品の発表も行われ、両受賞者による特別講演が予定されています。
濱口梧陵について
濱口梧陵は19世紀に和歌山県で生まれた実業家であり、また社会事業家、政治家としても知られています。彼は、1854年に発生した大地震と津波から村人を救うため、稲束に火を灯して避難の目印としました。その後も、復興事業に尽力し、彼の努力により建設された防波堤が1946年の再度の地震・津波襲来時に被害を最小限に抑えることに成功しました。
まとめ
濱口梧陵国際賞は、今後も津波や高潮に関する防災意識を高める重要な場となるでしょう。これを機に、個人や地域が防災に向けてどのように取り組んでいくかが、ますます問われることとなるでしょう。受賞者の業績を広く知り、私たちも防災に対する理解を深めていきたいものです。